ビジネスとマーケティングの上り坂
ブログ形式でビジネスやWebマーケティングに関する
ノウハウや最新情報などをお届けします。
こんにちは、西です。
先日(2017年3月6日)、とある大学生のブログ記事が話題になっていましたので、ちょっと読んでみました。
そして、2日後の3月8日に、その大学生は、一転、以下のような記事を書いていました。
今日の検索順位の変動でアクセス数が激減し、就職活動を始める事にしました
まぁ、拙速なのも若者の特権、ということで(単にPV集めを狙ったライティングなのかも知れませんが)、それは置いておいて、
この2日間に何があったかというと、どうやらGoogleの検索アルゴリズムの変更があったようなのですね。
※ちなみに、namaz.jp では、Googleの検索順位の変動状況を随時チェックしており、私もクライアントのWebサイトの検索順位に変動があったときなどに参考にさせてもらっています。
【速報】Google大変動
2017年3月9日現在Googleで大きな変動を検知しました。
順位変動幅は【14.7位】です。詳細はサイトをご覧ください。https://t.co/BbanCRm6tg— namaz.jp G順位変動計測 (@namazjp) 2017年3月8日
確かに、ここのところGoogleの日本語検索アルゴリズムに対する調整は活性化しています。
2017年2月3日には、Googleは以下のような以下のような声明を出しました。
これまでも、Googleが日本語の検索アルゴリズムに独自の調整を行うことはありましたが、今回のように日本語公式ブログで声明をだすことは異例です。
こうした一連の流れは、昨年末に世間を騒がせた、DeNAのキュレーションメディア(まとめサイト)「WELQ」による、著作権無視や不正確な記事の問題が背景にあるようです。
DeNA「WELQ(ウェルク)」休止…まとめサイトの問題点と背景は
いずれにしても、Googleの検索結果だけに頼ってビジネスをするというのも、一民間企業に命運を握られているわけで、あまり健全ではありませんし、精神衛生上も良くなさそうです。
だからと言って、プロブロガーのような仕事を一律に否定するつもりもなくて、本気でやりたいのであれば、検索結果に頼らず、その筆力や取材力、発想やアイデアでファンを掴めるように努力すれば、道は開けるかも知れません。
というわけで、例の大学生のようなことを考えてる方には、私が以前書いた、下記の記事を贈りたいと思います。
プロブロガーだけでなく、どんなビジネスにも共通する考え方ですので、参考にして頂けたら嬉しいです。
<以下、2012年6月の記事を再構成したものです>
個の時代になったと言われて久しい年月が経ちました。
そもそも、個の時代、とはどういうことでしょうか?
「個人を自由に表現できる時代」「個性の時代」・・・このように、どこか夢の感じられる、ポジティブな感じを受ける解釈もできるでしょう。
一方で、人間関係から切り離された、「自己責任の時代」「孤独な時代」という解釈もあり得ます。
社会学的に言えば、過去のムラ社会のような、濃密な人間関係の社会を「ゲマイン・シャフト」と言います。
一方、20世紀になって、人々は都市に進出し、そこでは地縁ではなく、利害関係を中心に人々が結びつく「ゲゼル・シャフト」の社会となってきました。
わが国では、戦後の高度成長時代が、その「ゲゼルシャフト」にあたるでしょう。
ですが、都市社会は、本当に「人々を利害関係に基づく結びつき方」にしたのでしょうか?
これには、「否」と答えるしかないでしょう。
すなわち、少なくとも我々日本人は、都市社会においても、「家庭」という小さなムラ社会、そして「会社」という小さなムラ社会に自己を投影させ、生きてきたのです。
この日本独自の「家族的経営主義」というムラ社会的システムが、日本の高度な経済成長を可能にしてきました。
しかし、バブル崩壊後、そのシステムはうまく機能しなくなった。
そして、失われた二十年という月日の中で、日本の企業は体力を奪われ、社員を家族的に扱うというムラ社会を放棄せざるを得なくなってきたのです。
これが、現在の「個の時代」に至るまでの変遷です。
どういうことか。
つまり、現在からは本格的に、我々は自分以外に頼る物が存在しない「孤の時代」を生きていかなければいけない、ということ。
「個人を自由に生きる時代」「個性の時代」など、魅惑的な言葉に捉われることなく、これからの時代を冷静に見つめ直さなければならないのです。
そうした場合、何が必要か。。。
それは、例え、今の仕事から離れたとしても、働いていけるだけの「エンプロイアビリティ(雇われる力)」
そして更には、「個人として情報を発信し、それをマネタイズする力」です。
もちろん、そういった力は簡単には養うことはできません。
半年から1年、場合によっては、数年かけて、「継続」した取り組みを行い、力をつけていく必要があります。
そこでの有効な考え方、それが「遅延戦略」です。
「遅延戦略」とは、意思決定ポイントをできるだけ後にずらし、不確実性を減らす、という考え方です。
例えば、自分には「独立して行いたい仕事」があるとします。
そうした場合、今すぐ会社を辞めて企業するのはリスクが大きいかも知れない。
ですが、今の会社に勤務したまま、ソーシャルメディアやウェブを使って、個人メディアの発信を始める。
・・・そうすることにより、半年後、1年後には、あなた自身に、「独立しても十分やっていけるようなファン(顧客候補)やブランディング」が確立できるかも知れない。
このようにして、ある程度、目星がついたところで、独立なら独立する、という「意思決定」を行う。
これが、「遅延戦略」の本質です。
いかがでしょうか。「不確実性を極力減らす」という意味がお分かりかと思います。
現在の仕事をつづけながら行う分には、全くリスクはないと言い切れるでしょう。
あなたにも、ぜひ取り組んで頂きたいと思います。
「孤の時代」を生き抜くために。
カテゴリー
アーカイブ