ビジネスとマーケティングの上り坂

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<2017/5/26 更新>

 

私は、1991年に新卒でIT系総合系メーカーに入社した後、2008年に中小企業診断士として独立するまで17年間に渡り、一貫してマーケティング部門に所属していました。

 

マーケティングと一口に言っても広いですが、その間、PCのような「一般消費者向けマーケティング」や、システム開発のような「企業向けマーケティング」、そして企業向けの営業担当者がモノやサービスを売りやすいような「営業組織改革」に関わる仕事など、多くのことを経験させて頂きました。

 

そう言った経験もあり、独立後、「システム開発会社」「Web制作会社」など、いわゆるIT系の中小企業のコンサルティングも多くご担当させて頂いてきました。

 

そして、多くのIT系中小企業に共通する弱みとして、「提案力が不足している」 ということを、身を以て実感しています。

 

そうした中小企業は、ほとんどすべてが、技術やノウハウは非常に良い物を持っています(そうでなければ、企業を興そうとも思わないでしょう)。そして皆さん、大企業の従業員とは違い、「日々の生活に対する危機感」をもって、お仕事をされています。

 

本当に頭が下がる思いです。

 

ですが、結果(成果)が付いてこない・・・ 一体、その理由は、どこにあるのでしょうか?

 

ある会社の「お客様向け提案書」を見せて貰った時のことです。

 

その提案書はパワーポイントを使い、内容も濃く、大変な力作であることが、一目で判りました。

 

ですが、資料に目を通していても、心が弾まない・・・ワクワクしないのです。

 

もちろん、提案書ですから、「波乱万丈の物語」が書いてある必要はありません。

 

それでは、何が必要でしょうか・・・重要なことを3点にまとめると、

 

 

(1)お客様の分かる言葉で書く(専門用語を極力使わない)

(2)「お客様が求めている理想の状態」が実現されている様子を、具体的に描く

(3)お客様の期待を超える要素が入っている

 

 

断言します。この3要素があれば、お客様の心が離れることはありません。

 

もちろん、トップの政治的な判断(親会社絡みの企業へ発注が決まった)などの不確定要素は発生するかも知れませんが、本音では、間違いなく貴社にお願いしたい、と思うでしょう。

 

なぜなら、この3要素が入った提案をできる企業は、ほとんどないからです。

 

特に2点目、「提案書の最大の売り」となるページには、システムやITの話は一切入りません!

 

「お客さまの業務が、どのように素晴らしく回って行くのか」「現在の悩みが、どのように解消されていくのか」

 

・・・そういったことだけに注力し、提案書を作り上げていくことが必要です。

 

「IT会社こそ、ITを忘れることが必要」・・・これが、前職から、私が戒めにしている言葉です。

 

 

大切なことなので、 もう一度書きますね。

 

「お客様はITや情報システム、Webなどの商品・サービスにお金を出すのではありません。 

お客さまのビジネスを最高の状態にしてあげること、・・・それに対価を払ってくれるのです」

 

これは、「システム開発会社」「Web制作会社」だけではなく、あなたのビジネスでも同じだと思います。

 

あなたのお客様が、企業のお客様ではなく、個人のお客様であっても同じです。

 

一般に、人間の一番強い欲求は

 

「”快”を求めたい」

「”苦痛”から逃れたい」

 

のどちらかです。

 

そうであれば、

 

「あなたの商品は、お客様を、どのような心地よい状態にしてくれるのか」

「あなたの商品は、お客様から、どのような苦痛を取り除いてくれるのか」

 

その欲求が達成された理想的な状態を、しっかり描いてあげて欲しいと思います。

 

そうすることで、あなたの提案は、お客様の心にしっかりと突き刺さるものになるでしょう。

 

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